2021年03月04日改訂
●はじめに
 昭島市に静態保存されているD51451や各鉄道遺産について、関心を持って頂きありがとうございます。
 現在D51451については全体的な補修が行われず荒廃した状況となっていましたが、2020年4月から市の予算とクラウドファンディング・ふるさと納税を合わせた予算が付き、現在は地元の業者による修復が行われています。

 修復後はこまめな掃除や手入れをしないと汚れやさびが出てくる可能性が考えられます。一般的に静態保存車両等の塗装の持ちは4年程度と言われています。

 引き続き掃除や残っている部分の修復を続け、地元の方々やご協力頂ける他の地域の方と継続的に維持していける仕組みを作ろうと思っています。

 当会では市のアダプト制度を申請し、D51451とは別に市内4箇所の鉄道遺産の掃除を行っています(後述)。

 また、本wikiおよび当会は当初、D51451の老朽化を食い止めるための方策を検討するために立ち上げましたが、昭島市や周辺の自治体には補修や保存活動の必要な鉄道遺産が多くあります。
 たとえば羽村市動物公園に静態保存されているC58395についてもボランティアによる掃除・補修の許可を頂き、作業を行っています。
 また、同市では昭島図書館 つつじヶ丘分室として機能している新幹線0系21-100は、旧 つつじが丘南小学校跡地に 教育福祉総合センター(アキシマエンシス) が建設され、図書館機能が移管され図書館としての運用は終了しました。現状の車体については、2008年に再塗装や2013年の防水工事、2016年の耐震補強工事などがされており、その後の車輌をどうするかについて、昭島市民図書館や市教委区委員会では方針は決まっていません。しかし今後あまり状態が悪くなるようなことになると解体・撤去などに向かってもおかしくないため、D51同様にこまめに車体や台車の掃除や周辺の草刈りなどを行って、少しでも解体させない方向にもっていったり、代替運用案を提出したり、やれることもあるかと思います。2021年2月18日には要望提案を提出しました。
 車両をいい状態を保っていれば他の市町村や企業の引き取り手の面でも道が開けるかもしれません。新幹線車両はJRからの借り物ではなく昭島市が購入したもので、アスベストも使用されていないことが確認されています。

 ほかにも市内には五日市鐵道跡のモニュメント(武蔵田中駅跡、大神駅跡ポケットパーク)や立川基地 中神引込線モニュメント、むさしの公園内の立川基地引込線レール跡のモニュメント(3箇所)、八高線列車衝突事故モニュメントなどがあり、いずれも草刈りや清掃、こまめな手入れをする必要があると思います。設備が壊されたり、修復が必要なものも多数あります。

 当会では2017年5月9日、新幹線図書館とむさしの公園を除くD51451と市内の鉄道遺産4箇所(立川基地中神引込線モニュメント、五日市鉄道武蔵田中駅跡モニュメント、同、大神駅跡ポケットパーク、八高線列車衝突事故モニュメント)について、アダプト事業の申請が承認されました※2
 D51451や上記鉄道遺産の掃除を実施していくとともに、修復の提案や方向性を模索したいと思います。
 ※2  昭島市役所 道路・公園などの美化・清掃ボランティア(アダプト事業)の区分:公園の14を参照

 現在のD51451の外観、状況はD51 451の現状と現役時の様子D51 451の現状2D51 451の現状3を参照ください。

 2018年05月現在、当面の活動はD51451の掃除を進めつつ、許可頂いている範囲での修復作業を進め、以前のように車輌を市民に公開できるようにしていく下準備を進めています。

 当会では、引き続きボランティアメンバーを募集しています。

 大まかに、メンバー登録までに流れを示します。

 1.ボランティアメンバー登録申請(当会への登録手続き)
     ↓
 2.ボランティア保険加入(市への申請または個人登録、数日~数週間(申請方法による))
     ↓
 3.ボランティア保険加入完了
     ↓
 4.ボランティア活動開始



●アダプト事業とは

 アダプトとは里親を意味し、市町村などでは施設を市民の手によって維持、整備していくしくみです。 
 他の保存会の例では、逗子第一運動公園に静態保存されている京急600形電車も逗子市のアダプト・プログラムにより デハ601保存会 が保存活動をしています。
 昭島市も同様の制度があり、他市の例に習って行っていきたいと思います。
 昭島市のアダプト事業は基本的に掃除が主となっており、それ以上のことについては各担当部課との交渉次第となります。
 昭島市のアダプト事業の詳細は下記を参照してください。


 <関連情報>
 昭島市民図書館に関しては、アダプト事業制度とは別に ボランティア登録制度 があるようです(ただし15歳以上)。本来は図書に関するもののようですが、例外事項として館長が認める事項についても可能なようです。これを使って新幹線図書館の清掃や補修を行えるかもしれません。アダプト事業がいいかそれとも既に仕組みのあるボランティア登録制度を使うかについては今後検討していきます。

●ボランティアメンバー募集と登録までの流れ

 ボランティアグループの決まりについては検討中の会則案と、このページの下記ボランティア募集要項と以下の鉄道遺産でやるべきこともあわせて目を通して頂き、ぜひメンバーへの参加を検討お願い致します。参加申し込み・問い合わせ等についてはこれ以降を読み進んで頂き、末尾にあります。

●ボランティアメンバー募集要項

ボランティア団体名 武蔵野地域鉄道文化遺産保存会
現在のメンバー数 2019年5月現在
20人(未成年6人、成人・社会人14人)
東京都内在住者15人(うち昭島市内在住者7人)、都外の在住者5人
現在の鉄道遺産対象施設 市のアダプト事業で登録した昭島市内の鉄道遺産
・昭和公園D51451
・立川基地中神引込線モニュメント
・五日市鐵道 武蔵田中駅跡モニュメント
・五日市鐵道 大神駅跡ポケットパーク
・八高線列車衝突事故モニュメント
※2021年03月現在、D51451は業者補修中のため作業は停止中。
活動日 現在、新型コロナウィルスの緊急事態宣言中のため、活動を自粛中。
再開時には基本的に毎週土曜、日曜に実施。毎月の予定と変更等は下記ページに掲載します。
活動の予定と実績
ボランティア団体の会則案 会則の草案
これは決定事項ではありませんが、暫定運用中です。今後詳細を決めていきます。
求める人材 問題点や懸案事項はみんなで協力し知恵を出し合って解決していきたいと思います。
現状の鉄道遺産保存状況に改善の必要があると考えている方。
受け身の姿勢でなく、慎重かつ大胆に責任を持ってプロジェクトを進めて頂けたらと思います。
経歴や役職、年齢に関係なく、経験していないことでも試行錯誤しながら率先して進めて頂ける人を求めます。
この活動の基本は、「都合のつく人」が「できること」を「都合の良い時間・日程」に「都合のよいところまで」です。活動は長期的になるので、無理せずいろいろな事例を参考にしながら行っていきましょう。
活動についてはイベントや掃除、作業時の参加強制はありません。
修復に必要な溶接、板金、金属加工、塗装などの知識のある方、D51やSLほか鉄道設備の知識や構造、鉄道の歴史に詳しい方、昔の写真をお持ちの方、足場などの設備について知識をお持ちの方など幅広い分野の方を求めます。なお、これらの知識が無くても、修復などの活動で一緒に現在の展示状況を変えてきたい方も歓迎です(会長も補修作業は素人です)。
もし、お体の関係から体を動かす作業が出来ない方でも、お持ちの知識をお借りしたり、お持ちの資料のご提供、資料の作成や加工、編集、手法の提案などでご協力頂く事も大変助かります。
メンバーになったとしても、それぞれお忙しいと思いますので、作業に参加できなくともお気になさらずに。
実働作業に必要なもの 実働作業(実際の掃除や修復など体を動かす作業)に必要なもの
・作業着:汚れても良い服装、履き物ならどんなものでもかまいません。
防護メガネ、防水性・耐熱・耐衝撃・耐摩擦の手袋(作業用革手袋など)、粉塵対策用マスク(国内認証機関・国家検定をパスしているもの、当会でも使い捨てタイプを備品で常備しています)、ヘルメット、もしくは手ぬぐい等で頭髪に異物が入るのを防ぐもの(ヘルメットは当会で常備しているものがあるのでお持ちでなければ新たに購入する必要はありません)、耳栓、熱中症対策用品(飲み物など)
SLのランボード以上の高さでの作業には安全帯着用をお願いします。当会では現状2人分まで常備しています。
お昼代等
会費など 現在は会費を取っていません。今後も取らない方向で行いたいと思います。
メンバーの所在地 会員は昭島市や周辺市町村に在住でなくても問題ありません。また昭島市から遠くにお住まいでなかなか来られない方でも、興味や関心のある方ならどなたでも歓迎です。その場合はネット上のディスカッションでご意見を頂きたいと思います。
未成年の方へ 未成年の方で活動したい場合は、保護者の方に許可をいただいてから申し込みをしてください。また、活動は学業を最優先としてください。
その他 現在は全て自費にて行っております。今後は各地域で不要になったペンキ※や廃材その他の現物を提供頂くかたちで支援いただける個人や関連企業を捜せないかと考えています。
※ペンキについて、近年は鉛フリーのペンキの使用が求められており(参考リンク:昭島市議会での質疑)、旧来型の顔料に鉛入りのペンキは使用できないことが考えられます(ウィキペディアによると、「四酸化三鉛は赤の顔料として、クロム酸鉛は黄色の顔料として使われていた」とのこと)。現状はアクリル系油性(非ラッカー系)ペンキを基本的に使用しています。

鉄道遺産でやるべきこと

 下記のように現状の鉄道遺産に必要なやるべきことをざっくりと挙げました。これはあくまで概要です。
 実際には他の保存会の文書( 「蒸気機関車保存に関する提案書」 )を参考にまとめて提出します(2016年05月02日 提出済み)。

 各項目は常時更新して変更となる可能性があります。ご了承ください。

2021年03月04日改訂
項目 内     容
SL D51451 老朽化抑制・防止:以下、考えられる作業を挙げる。
・今後の維持方法:業者修復後の定期的な掃除と補修が出来るよう環境構築と組織作り、地元の方々との協力体制構築。
・展示域内:展示説明板の補修・表示方向の変更、柵内外の掃除、草刈り、水の溜まりやすい場所・滑りやすい場所の改質(周辺全体に木材チップを敷き詰めると雑草も生えにくくなり、雨で滑りやすくなっている部分も解消しそうだが、前公園管理係担当者談では、キノコが生えるためNGとのこと)
・信号機:信号を転倒できるようにするための方法の模索。現在、はしごが外されている(D51451の車体の下に置いてあるのがはしご)
安全のために外してあるのか、それとも老朽化で外れたのかは不明(後日確認要)。安全のため外してあるなら、子供などが上らないように対策の上、元のように設置する方法を検討後、対策して設置
信号機のランプも外部コントロールで点灯できるようになるとよい(信号機点灯制御機器の設置など、Wi-FiでWeb上からのコントロールなど)
・展示部のライト?:展示柵内にはライトがあるが、現在は経年劣化等で破損し使用されていない。今後は木製の電柱も除去される予定のため、別の方法でライトアップなどの方法を模索したい。
・D51451車体・テンダー(炭水車):枯葉やコケの除去。

最終的には子供の遊び場や教育用資源として、以前のように柵内に入って見学できるようになるので、子供がケガをしないような展示のしくみをどうやって構築するか、町田のD51862の展示や他の事例を参考に考えたい。
D51 451の現状と現役時の様子のページの写真を随時追加して、現状修復すべき部分が詳細にわかるようにしていきます。
装備品の補修:ヘッドライト、副灯、テンダー後灯(紛失?)、標識灯の補修(劣化・ガラス破損)、欠損分の代替品入手またはレプリカ作成、エアホース、給水ホースの劣化品交換(水が溜まらないよう方策を施して対応)、運転室内の各種ガラスやシート、メーター類、レバー類の補修。
→2018年05月現在、副灯(LP405)については市から修復作業の許可を頂き、取り外して修復作業をしています。
・運転室に登るはしご:設置当時のものは角度が急で、もう少し角度を緩やかにして段数も増やすなど。また幅も広くして行き来しやすいようにする検討。
その他: 昭和公園整備構想 の進行状況に沿った周辺環境の変化に対応する。
新幹線図書館
(昭島図書館 つつじヶ丘分室)
新幹線0系(21-100番)
※現在、同施設はアダプト事業対象外です
老朽化抑制・防止、掃除、草むしり、バラストの整理、新幹線電車図書館運用終了後の対応(市議会で挙がった答弁については詳細は【平成27年03月03日 第1回昭島市議会定例会-03号】抜粋を参照)。万が一にも車体が解体されることのないようにきれいに保ち、活用方法の検討・立案・提案が必要。補修については2021年02月05日に当会から自治連・自治会を通じて市に要望提案書を提出済み。2021年02月18日には同様に内容を市長への手紙として提案済み。
新幹線図書館については、以前の塗装について提言を行った別の団体があり、そちらに通知の上、共同で対策したい(まだ掲載の許可を取っていないので、後ほど確認して記載)
五日市鐵道モニュメント ・大神駅跡(ポケットパーク、台車、信号機):ポケットパーク内の草刈り、清掃、線路や台車、信号機の補修&老朽化防止処理
大神駅にある台車は当時のものではないとのことですが、劣化は食い止めるべきかと思う。レールや信号機などもあり、さび止め処理が必要。
・武蔵田中駅跡のモニュメント(車両止め、転轍機レバー):老朽化防止処理
その他:五鐵跡の道路全般の清掃や草刈り、美化
立川基地 中神引込み線跡モニュメント 転轍機、枕木劣化対策、周辺の草刈り、清掃
八高線正面衝突事故 モニュメント 車輪2組のサビが激しいため、防錆処理と、車輪に番号などがあればその確認、周辺の清掃や草刈りなど。
当会が行っている掃除
参考資料:Infoatlas =地図ベースの情報バインダー = 東京都昭島市八高線列車衝突事故モニュメントの情報、地図、概要
参考資料: 八高線列車衝突事故モニュメントの経緯
羽村市
SL C58395
現在、同施設はボランティア清掃・補修の許可を頂き活動中。活動内容や参加者募集の内容については C58395 ボランティア清掃・補修 を参照。
その他
上記各鉄道遺産についての歴史や資料集め、鉄道設備については実際の寸法測定などを行い、補修と今後のための資料としたい。できれば2Dまたは3D-CADデータにして劣化しないように保管。また鉄道総研や出版物の図面資料から修復に必要なデータも集める。

 昭島市内の他の鉄道遺産についても、各場所ごとにアダプト事業やボランティア団体登録をしていきたいと思います(羽村市のC58395について市に問い合わせ中)。

 メンバーの方々や、ほかの皆さんもご多忙だと思われるので、実際にお会いする機会は少ないかもしれません。そこで打ち合わせなどはグループウェアやSNS(現在はメーリングリストとfacebookを使用)、広報にはfacebookやツイッター等で効率的な運用を模索したいと思います。

 メンバーの方々のD51451についての認識を共有するため、量は多いのですがこのwikiの他のページもざっくり目を通しておいて頂けると、今後の話も通じやすくなるかと思います。宜しくお願い致します。


 以上、もし賛同いただける方は、参加申し込みとしてメール問合わせページにて、お名前とハンドルネーム、連絡先メールアドレスを記載して頂き、内容に「鉄道遺産保存ボランティア参加申し込み」と記載の上、お問い合わせください。その際、本文には住所や年齢は記載していただかなくても問題ありません。
 折り返しこちらから確認のメールを送信致します。その際に会員登録に必要な情報等、個人情報をお聞きしたいと思います。
 なお、ボランティアの掃除など実作業を希望される方はボランティア保険加入が必要です。ボランティア保険の申し込みにはメンバーの氏名、住所、連絡先の情報が必要で、これらを昭島市と昭島市社会福祉協議会に通知します。あらかじめご理解・ご了承下さい。
 質問なども受け付けます。お気軽にお問い合わせください。
 参加を決めかねている方がおられましたら、疑問点などをお問い合わせください。なお基本的にはこれから決めていくことが多いため、お答えできないことがあるかもしれません。


●ボランティア保険について

 ボランティア保険については下記を参照してください。
 ボランティア保険について




●関連内部リンク




編集用内部リンク

最終更新:2021年03月04日 21:02