仮説(3)壁=新型巨人研究室説

◎巨人の性能差の疑問

・現在の巨人は夜間には活動できないが、ラガコ村住民から作られた巨人は夜間でも活動できるため、より能力が高いと言える。

・なぜ壁外の巨人より、壁内人類から作られた巨人のほうが能力が高いのか?

・そもそも壁外の巨人も、ハンジ・ゾエの日光遮断実験により、夜間活動能力に差異がある事が判明している。

・なぜ巨人には能力差があるのか?

・実は、壁のある世界は巨人の研究開発施設であり、何らかの目的で「より能力の高い巨人」を作る実験をしているのではないか?

・つまり、この世界は以下のような再生と廃棄のサイクルを繰り返しているのではないのか。

(1) 壁内で新たな巨人(壁内人類)を作る

(2) 巨人化させて性能を確かめる

(3) 失敗または性能が低い場合はデータを取って壁外に追放

(4) (1)に戻る

・仮にユミルが初代の壁内人類だとすると、上記のサイクルを知っているので「前の代の巨人ほど性能が低い(例:夜間活動能力)」事を知っていても不思議はない。

・また、この仮説に基づけば、なぜ壁内人類が捏造された歴史で洗脳されているかも説明できる。

・自分たちが単なる巨人の試作品であり、壁の中で観察されている実験用モルモットにすぎない事を知れば、必ず逃亡しようとするからだ。研究者が実験動物の逃亡を阻止しようとするのは当然である。

 

・では、新型の巨人を作らなければならない理由は何か?

・例えば「人間(地球人)の再生」。滅んでしまった人間を再現しようとしている。

・例えば「壁の中の巨人の復活」。壁の中の巨人は年を取っており、寿命を迎えたために壁の中で眠っている。そこで彼らの意識を新しい巨人の体に移植する事で、壁の中の巨人を復活させようとしている。

・その場合、壁内人類は、壁の中の巨人のクローンという可能性もある。移植を受ける人とドナー(肉体提供者)が似ているほど、移植の適合性が上がるからだ。クローンならば本人の肉体だから、移植手術に最適である。

 

※参考

文化や言語は発生源からドーナツのように同心円状に広がり、円の外側ほど古く、円の内側ほど(発生源に近いほど)新しい傾向がある。上記の仮説の場合、壁に近いほど新しく性能の高い巨人が分布し、壁から遠いほど性能の低い巨人が分布している事になる。

方言周圏論

アホ・バカ分布図

 

 

 

◎仮説 「人間(地球人)再生計画」

 

(1)人間(地球人)絶滅

・この世界では、すでに人間(地球人)が滅んでいる。

・人間は遺伝子工学で人間の遺伝子から巨人形態と人間形態になれる人造生物を作り、建築に、戦争に、労働に、宇宙開発に利用していた。

・大型巨人を無数に合体させ、生きた宇宙船を作ることで、宇宙開発は飛躍的に進んだ。

・特に木星の衛星ガニメデや土星の衛星タイタンなど元から生物がいる可能性が疑われていた星である。これらの衛星は、地球より重力が軽く、水も存在し、他の天体に比べて移住しやすかったため、人間はあらかじめ少数の人間と人造生物・巨人によって構成されたの開発チームを送り込み、壁を作って研究用コロニーを作っていた。

・しかし戦争や太陽の赤色巨星化、遺伝子汚染された巨人細胞の爆発的感染(パンデミック)により、人間は絶滅の危機に直面し、他天体への移住を余儀なくされた。

・絶滅直前に、人間は人造生物に人間の遺伝子を託し、未来に人類を復活させるよう命令した。

・人造生物たちは生き残った少数の人間とともに、人間の記憶と遺伝子を特殊な液体(神経ペプチド様伝達物質)にして、自分の体に注射することで保存・継承し続けた。

 

・人造生物たちは、巨人にできるだけ多くの動植物を食べさせて遺伝子を収集させ、地球から運び出した。

・衛星に向かう途中で、人造生物たちは人間の残した技術を利用し、動物を労働および実験用に人間化させた。

・以下、この人間の遺伝子を有する人造人間を「亜人」、亜人に作られた動物人間を「獣人」と呼称する。

亜人:人間と似て非なる伝説の生物である。姿は人間に近いながらも、人間と違った特徴を持つ生物であり、デミ・ヒューマン(demi-human)とも呼ばれる。ちなみに、学術的には「異人」と表現される。

獣人:英語ではtherianthrope(セリアンスロゥプ)或いはtherianthropy(セリアンスロピィ) と呼ぶが、これはギリシャ語のtherion(野生動物)とanthrōpos(人間)から来ている。

・亜人は獣人を連れて、他の衛星に作られた壁(研究用コロニー)に巨人で作った宇宙船で移住。

・宇宙船はそのまま月となって衛星軌道上から地上を監視。

・一部の亜人はコロニーに残って獣人を統治し、王政となる。

・王政は獣人を管理し、「争いのない理想的な人間の生活」を教育するため、世界大戦前の中世~近代の人間の生活環境をシミュレートし、捏造した歴史を教えた。

・同時に、獣人の一部を巨人化させて壁外に放ち、獣人がコロニーの外に逃亡しないようにした。

・王政は獣人が真実に気がつかないように、空から壁全体を眺められないように航空技術の発達させないようにして、そして獣人の反乱防止も兼ねて、新しい人間が「悪しき考え、好戦的な性質」を持たないように過剰な兵器の開発を禁止した。

・特に火薬兵器は宇宙に進出する「ロケット技術」につながるため、特に厳しく制限した。

・月基地は王政からの報告を受けて、より善良で、どのような環境や災害にも耐える人類を研究・開発するのが任務。

・しかし、次第に王政は自分たちの権力を維持するため、新しい人間の開発を遅らせ、月の監視基地にウソの報告をするようになった。

・王政は不定期に獣人を壁外に出し、巨人に食わせて人口を調整すると同時に、巨人の恐怖によって自分たちの統治がしやすいように誘導した。調査兵団とは壁内人類が生き延びるための先兵(白い翼)であると同時に、巨人と王政へのイケニエ(黒い翼)でもあるのだ。(※マルコ「王に身を捧げる」→キース「王はお前の体なんか欲しくない」にかけてある)

・獣人が巨人を殺しすぎないよう原始的な兵器のみ許可。そのための剣の製造は最新の技術で作り、非公開とした。

・なぜ巨人を殺しすぎてはいけないのか?

(1)獣人が巨人を駆逐できる力を持った=好戦的な生物に進化してしまったと月基地に判断され、消去されてしまうからだ。

だから、壁内では巨人を倒す能力の高い者ほど、中央に配属されて巨人から引き離される。

(2)巨人を倒せるほど身体能力が高い=重力の低い衛星生まれではない=地球人の遺伝子が濃い可能性が高いので中央へ。

だから、地球人=オリジナルの人間である可能性の高い者を中央に集めて結婚させ、子孫を残させれば、より地球人の遺伝子の濃い子どもができると考えた。

・つまり、巨人の数が急激に減ると、「人類の軍事力が危険レベルに達した=好戦的な間違った方向に進化した失敗作」と判断され、月基地によって壁内人類が丸ごと廃棄されてしまう。

・失敗作の廃棄後、また新たに壁内人類を作り、同じことを繰り返す。

 

 

・獣の巨人は月基地の住人であり、オリジナルの地球人。巨人の数が減り始めたので、王政の報告に疑いを持ち、壁内人類の進化程度を確認に来た。

・壁内は巨人用に大気が調整されているため(病原菌や遺伝子汚染物質?)、他の生物の遺伝子で自分を通んで活動しなくてはならない。だから最も人間に近い構造を持つ猿のスーツ。

・だから獣人を巨人化させて立体機動の戦力を確認し、ミケに質問もした。壁内人類の言葉を使えるのは、王政からの情報で学習したから。

・ウトガルド城でも壁内人類の戦闘能力を調査する目的もあったが、実際には単に少年(獣の巨人)が虫(壁内人類)同士を闘わせて遊んでいただけ。だから結果を確認せずに壁を降りている。

・月基地は王政の報告と獣の巨人が持ち帰ったデータをもとに、次の壁内人類をどのように改造するかを決定。

・まず、壁内人類をすべて巨人化させ、壁外に追い出す。

・次に、巨人の体が再生するのと同じシステムで改良した獣人を壁内に製造する。

・こうして、常に「最新の人類の試作品」が壁内に残り、前の古いタイプの巨人は壁外を彷徨う。これが巨人の性能が違う理由である。夜間に活動できない壁外の巨人は廃棄された旧型(家電で言えば「型落ち品」)、壁内のラガコ村住民から作られた巨人が夜間でも活動できたのは改良された新型だからである。

※ただし、ラガコ村巨人が夜間でも活動できた理由は、壁内人類にあるのではなく、巨人の注射薬の性能だった可能性も高い。レイス家の注射には逆さカタカナ文字で「サイキョウノキョジン」と書かれているように見えるため、性能の違う巨人を作る様々な種類の注射があるのかもしれない。

・この時、再生する壁内人類のパーソナリティや基本の性格・記憶は、地球から脱出できた地球人の遺伝子データのコピーを使用する。

・つまり、壁内人類は宇宙船で脱出した地球人の疑似分身である。

・しかし、宇宙船で脱出した地球人は少数だったため、壁内人類は遺伝子のパターンが少ない。

・そのため、同じ数の遺伝子から男性体や女性体を作ることで、見かけ上の数を水増ししている。

・兵器内人類はどれほど増えても、実は一定の数の人間のコピー、およびそのバリエーションに過ぎないのである。これが彼らの肉親が異様にソックリであり、かつ、男か女か分からない外見のキャラが多い理由である。

 

 

 

壁内人類は一定期間で全員巨人化され壁外に追い出される。

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最終更新:2014年11月30日 16:53