壁の創世の記憶を継承する一族。
代ごとに1人だけが記憶を継承し、その内容を公開する権利を持つ。(ニック司祭の告白)
そのため、記憶の継承者は巨人になって、先代の継承者を食べなくてはならない。(第64話「歓迎会」で事実と判明)
レイス家はイェーガー家から巨人の力を盗んだ可能性がある。
レイス家の誰か(ユミル?)がイェーガー家の女性を食べ、巨人の力で壁を作り、人類を再生産。
巨人の力とは、自分と周囲の全てを原子分解し、最後に願った姿で再構築できる力。
言ってみれば、巨人の力とは一種の天地創造の力である。
ユミルは最後の瞬間に「もし生まれ変われたら今度は自分のためだけに生きたい」と願ったため、本来なら世界再生時に元の自分が再生されるはずが、新しい「自分のためだけに生きる性格の自分」を新世界に生み出してしまった。
もしかしたら、1人の人間として再生されるはずだったヒストリアが、「他人の要求する役割を演じるだけの不自由な自分(ヒストリア)」と、「自分のためだけに生きる自由な自分(ユミル)」の2人に分離したのかもしれない。
ヒストリアとユミルがお互いに感じるシンパシーや、お互いを異常なほど求めあう感覚は、実は「1人の人間が2人に分離した存在。2人で1人」だからだと考えれば納得できる。
だからヒストリアはユミルがライナーたちを選んだ事(12巻)に、自分の半身を失ったという大きなショックと喪失感を感じて精神的に不安定になったのではないだろうか(13巻)。
推測だが、ユミルが再生させた世界は、再生前と同じ人類がいるはずである。
巨人の力があくまで「再生」である場合、まったく同じ人間を再生していると考えられるからだ。
たとえば、巨人の力が発動した瞬間に一定の範囲内にいる人間をそのまま再生すると仮定する。
つまり原則的には、再生してもその範囲内の人口は同じ、顔ぶれも同じになる。
ところが、ユミルの場合はその願いの力が強かったのか、それとも他の理由からか、自分のなりたかった自分を作ってしまった。
つまり、再生後の現在の世界には、違う性格のヒストリア(ユミル)が2人存在するのである。
今のところ、その元のユミルこそがヒストリアだと私は考えている。
先代のフリーダがグリシャに食べられたため、現在はヒストリアが継承者候補。
レイス家の記憶は<フリーダ> → <グリシャ> → <エレン>へと継承されたとロッド・レイス卿は判断している模様。
そのため、第63話「鎖」の時点では、ヒストリアにエレンを食べさせようとしていると見られる。
ただし、エレンの中に本当にその記憶があるかどうかは不明。
逆にロッド卿がグリシャだったなら、ヒストリアをエレンに食べさせる事も予想される。
◎仮説 なぜレイス家が堂々と表の王家にならないのか?
反乱や暗殺、あるいは敵に侵入されて殺されるのを警戒している?
実は王位継承者が他にも存在して王位の奪い合いをしてきた。
誰が壁の王になるかで競争している。