1巻 第1話「二千年後の君へ」

タイトル「二千年後の君へ」の意味

第1話で唯一の「謎の開示」にあたるシーンは、グリシャが地下室をエレンに見せると約束するシーンである。

つまり、地下室でエレンに開示されるのが「二千年後の君へ」というメッセージだと考えられる。

 

2つ上の街(ウォール・シーナ?)に診療に行く直前、ミカサがエレンの調査兵団に入りたいという希望をばらし、グリシャとカルラ、エレンの間で次のような会話が交わされる。少し長いが、エレンとミカサが家に戻ってきたシーンから会話を確認してみる。

 

 

-----<会話>-----

エレン「ただいま

グリシャ「おかえりなさい

※重要。冒頭でエレンの夢?に出てきたミカサらしき少女の「いってらっしゃい」に対応している。

カルラ「遅かったのね 二人とも」

エレン「イヤ・・・ まぁ・・・・・・ 色々あって・・・ アレ? 父さん 今から出かけるの?」

※冒頭で、ミカサが木の根元で寝ていたエレンを起こす時に「もう帰らないと日が暮れる」と言っているため、だいたい午後3~4時くらいではないかと思われる。つまりエレンは「もうすぐ日が暮れて夜になってしまうのに外出するのか」とグリシャに質問している。

※冒頭の寝ているエレンと起こすミカサのシーンは、ヒストリアとフリーダが農場で絵本を呼んでいたシーンに重なる。記憶操作の可能性は?

※エレンの見ていた夢は本当にエレンの記憶なのか?寝ていたのが壁の近くだったのと関係はないのか?

グリシャ「ああ 2つ上の街に診療だ」

※ウォール・シーナの事だと思われる。第62話「罪」第63話「鎖」でのエレンとロッド・レイス卿に関する映像を見るかぎり、グリシャはウォール・シーナ内の教会にいるレイス家を襲撃しに行くのだと想像される。ただし、この映像には疑問や矛盾があり、断定はできない。詳細は各話考察を参照。

ミカサ「・・・エレンが・・・ 調査兵団に入りたいって・・・」

エレン「ミ・・・ミカサ!!言うなって」

カルラ「エレン!! 何を考えているの!? 壁の外に出た人類がどれだけ死んだか分かってるの!?

※カルラは「人類」という言葉を使っている。

エレン「わ・・・分かってるよ!!」

グリシャ「・・・・・・ エレン どうして外に出たいんだ?」

エレン「外の世界がどうなっているのか 何も知らずに一生壁の中で過ごすなんて嫌だ!! それに・・・ ここで誰も続く人がいなかったら 今までに死んだ人達の命が無駄になる!

グリシャ「・・・そうか・・・ 船の時間だ そろそろ行くよ」

カルラ「ちょっと・・・あなた! エレンを説得して!!」

グリシャ「カルラ・・・ 人間の探究心とは 誰かに言われて抑えられるものではないよ

カルラは グリシャは「人間」という言葉を使っている。(※2015年1月14日訂正)

※「他人が言っても人間はあきらめない。だから自発的にあきらめさせるしかない」という意味にも取れる。

カルラは人間ではない?だからグリシャは「人間の探究心は他人に抑制できないぞ。言ってもムダだ」と教えている?

エレン「!!」

グリシャ「・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・エレン」

※「・・・」が非常に長い。グリシャにかなりの心的プレッシャーがかかっている事が表現されている。

グリシャ「帰ったら・・・ ずっと秘密にしていた地下室を・・・ 見せてやろう

※ここではグリシャの表情が隠されているが、後にエレンの回想で虚ろな目をしたグリシャの顔が描かれている。避けられぬ死を目前にしたかのような茫然とした顔である。

エレン「ほ・・・ 本当に!?」

-----<会話終了>-----

 

 

グリシャは、なぜエレンに地下室を見せると決めたのだろうか?

カルラに人間の探究心とは 誰かに言われて抑えられるものではないよと答えているため、表面上は、グリシャはエレンの「外の世界を知りたいという探究心」を認めたので地下室を見せることに決めたかのように見える。

 

しかし同時に、グリシャは「エレンの探究心を抑えるために」地下室を見せようとしているようにも見える。

また、グリシャはエレンの外の世界を知りたいというセリフよりも、その次のセリフここで誰も続く人がいなかったら 今までに死んだ人達の命が無駄になる!の方に心を動かされたのではないだろうか。

以上の2点を合わせると、地下室には「エレンが壁外に出るのを自発的にあきらめざるを得なくなるような、今までに死んだ人達が命を懸けた何かがある」という事になる。

 

たとえば、地下室には「グリシャ家は二千年間ずっと何らかの目的のために努力を繰り返して死んできた家系であり、エレンはそのために絶対に死んではならない理由」が隠されているのかもしれない。

グリシャは、エレンに重大な使命を伝え、その使命のためにもエレンは死んではならないと伝えようとしていたのではないだろうか。

つまり、「二千年後の君へ」とは、本来ならエレンに届くはずだった地下室の二千年前からのメッセージの事である。

 

 

別の可能性も考えられる。

地下室には何も無いのかもしれない。

たとえば、グリシャはただ単に外部から見えない誰にもバレない密室で、エレンの記憶を改竄するつもりであり、秘密行動や記憶改竄後のエレンの急激な変化の理由づけのために、普段から地下室に秘密が隠されているかのような偽装工作をしていたのかもしれない。

ただし、このアイディアはショッキングな展開には利用できるが(たとえばエレンたちが死ぬ思いで地下室にたどり着いたら何もない、など)、イェーガー家が代々カギを継承している理由付けにならない。

 

 

また、グリシャが地下室の事を口にした時のカルラやミカサの表情が描かれていないのが気になる。

 

 

その日人類は思い出した ヤツらに支配されていた恐怖を… 鳥籠の中に囚われていた屈辱を…

この冒頭のナレーションにはいくつかの疑問点がある。

 

◎「ヤツら」という言い方

自分たち人間を食べる巨人に憎悪があるのは当然だが、「巨人」と言わずに「ヤツら」と言っているのは、「ヤツら」という言葉は巨人そのものを指しているわけではない?

 

◎壁の意味が正反対

ハンネスたちの言動でも分かるように、壁内人類は壁に守られていると考えているが、ナレーションでは閉じ込められているとしている。

 

◎支配と屈辱

閉じ込めたのは巨人であり、壁内人類は以前に巨人に支配され、巨人を恐怖し、壁に閉じ込められていた事を屈辱だと感じていた事になる。

しかもそれを忘れていたが、超大型巨人の攻撃を受けて思い出したのだという。

では、「壁内人類は巨人の支配から逃亡し、その事実を忘れた頃に巨人に発見された」のか?

それとも「最初から巨人の監視下にあったが、それを知らずに壁の中に住んでいた」のか?

壁内人類はウソの歴史を教えられているが、それは「壁内人類が壁外に逃亡するのを防ぐのが目的」だったのではないのか?

だとすると、真実の歴史を知った場合、壁内人類は壁外に逃亡してしまうと予測されている事になる。

以上の事から、壁内人類が壁内に居続けた場合、必ず全滅してしまう(だから真実を知ると逃げてしまう)のではないかと想像できる。

 

◎壁と鳥籠の違い

壁は水平方向には閉じているが、上(下)は開いている。

しかし、鳥籠は上下左右の全方位を塞がれている。

ということは、この世界は実は全方位を壁で囲まれいてる卵やドーム、宇宙コロニーのような構造だという事になる。

第一、「鳥籠」は、隙間の無い壁とは違う。

壁と言うよりは、網状に囲われた檻と言うべきだろう。

また、倉庫でもなく、檻でもなく、牧場でもなく、「鳥籠」という語句を使っているという事は、内部に囚われている対象が観賞用や愛玩用である可能性もあるが、単に上記のごとく「全方位を囲われていて逃げられない」という状況を表現しているだけかもしれない。

 

◎アッカーマン

「鳥籠」状の物に「囚われて」、なおかつ「屈辱」を感じるものというと、やはり奴隷や戦争捕虜のイメージが強い。

檻に囚われている罪人なら、感じるなら「屈辱」ではなく後悔だろう。

このナレーションからは、絶対的な支配者と、意思に反して支配者に隷属しなければならない者の屈辱、そして囚われている事への恐怖が読み取れる。

さらに作中にはアッカーマンという姓が重要な人物として登場する。

アッカーマンのアッカーとはドイツ語または古英語のackerが語源で、英語で言えばfieldやacre(エーカー)に相当する。

もとは「牛が一日に耕せる範囲の土地」を表し、転じて農地を指す言葉である。

つまり、アッカーマンとは「農夫」という意味だ。

また、fieldmanと書くと、一転して流通用語となる。

フィールドマン【fieldman】

営業マンの活動を側面から援助するとともに、市場情報の収集活動を担当する者。具体的な業務は、担当する特定の地域内の販売店などを巡回し、全体的な販売店援助活動を実施したり、自社製品に対する販売店主の熱意や自社製品の販売動向などをチェックしたりすることである。

情報収集や動向チェックをする人間と考えると、ケニー・アッカーマンが想起される。

さて、私はこのアッカーマンと「囚われた」「屈辱」「恐怖」「鳥籠」という言葉から、別の存在を連想した。

「ウィッカーマン」である。

 

◎ウィッカーマン

wikipediaには、こうある。

ウィッカーマン(wicker man)とは、古代ガリアで信仰されていたドルイド教における供犠人身御供の一種で、巨大な人型の檻の中に犠牲に捧げる家畜人間を閉じ込めたまま焼き殺す祭儀の英語名称である。

「巨大な人型の檻」という点が、作中の巨人に重なる。

これは単にアッカーマンという姓からの連想でしかないが、前述のナレーション読解に従い、「壁内人類は壁の中にいる限り死滅を避けられない」と考えた場合、このウィッカーマンと関連付けて、「巨大な人型の檻の中に閉じ込められたイケニエの家畜や人間」が壁内人類ではないかと考えて見るのはどうだろうか。

原作チームがアッカーマン一族という設定をウィッカーマンから連想して設定したとすれば、壁内人類は実は壁に囚われているのではなく、「巨人型の檻」に囚われているのかもしれない。

そして、人体で密閉された鳥籠状の空間がある部位と言えば、頭蓋骨である。

壁内人類は、巨人型の檻の頭蓋骨の中、すなわち脳の部分にいるのかもしれない。

 

◎檻と収穫

推測にすぎないが、もしもアッカーマンとウィッカーマンが関連付けられているとしたら、アッカーマンは農夫で「収穫する者」、ウィッカーマンはイケニエを焼き殺す「檻」であり「執行人」なのかもしれない。

だとすると、アッカーマン一族はもともと巨大な人型の檻を作ってそこに壁内人類を閉じ込めた原因であり、何らかの条件が整えば壁内人類をイケニエとして処刑する存在なのかもしれない。

壁内人類が最初に壁に閉じ込められる原因を作ったのがアッカーマン一族なら、アッカーマン一族が迫害されるのも理解できるし、歴史捏造によってその理由が忘れられている事も説明できる。

また、ミカサ・アッカーマンの謎の頭痛も、実は彼女は記録係、兼、アンテナであって、壁内人類をイケニエにする条件やフラグがたった場合に、そのフラグを記録して発信(または受信)しており、頭痛はフラグの記録や発信(受信)のために脳にかかる負荷だと設定する事も可能である。

 

 

キースやエルヴィンの調査隊が攻撃した「顔の見えない巨人」の正体

◎口の右側から蒸気

エルヴィンが「目標との距離400!!こちらに向かって来ます!!」と叫ぶシーンで登場する巨人は顔の右側(読者から見て左側)から蒸気を出している。

 

その後のモーゼス・ブラウンと思われる隊員が「人類の力を!!思い知れッッ!!」と叫んで巨人を後ろから攻撃するシーンでも、きちんと口の右側から出る蒸気が描かれている事から、明らかに意図的な描写だ。

つまり、作者は「この巨人は顔の右側から蒸気を出していますよ」とヒントを出しているのである。

したがって、「顔の右側から蒸気を出す巨人」が、冒頭の「顔の見えない巨人」の正体である。

 

第1話のラストで登場する超大型巨人は、顔の左側(読者から見て右側)から蒸気を出している。

他の巨人は蒸気を出していない事からも、顔から出す蒸気が作者の意図的なヒントである事が分かる。

そして、次の第2話「その日」で登場する鎧の巨人は、顔の右側(読者から見て左側)から蒸気を出している。

第1~2話で、超大型巨人と鎧の巨人の他に顔から蒸気を出している巨人は皆無である。

そして11巻44話「打・投・極」においても、鎧の巨人は右側から蒸気を吐いている。

したがって、冒頭の「顔の見えない巨人」の正体は鎧の巨人であると考えられる。

つまり、ライナー・ブラウンである。

 

また、知性巨人が記憶を継承している事はグリシャの発言やエレンがフリーダ・レイスの巨人化方法、レイス家襲撃を記憶している事からほぼ確定的と見られる。

ライナーたちはこの世界に潜入して以来、工作活動を容易にするため、定期的に巨人化して壁内人類を食べ、その記憶と壁内の知識を収集していたのかもしれない。

 

しかし、冒頭の顔の見えない巨人は、鎧の巨人とは外見が違う。

これはどう解釈すべきだろうか?

 

情報が不足していて憶測の域を出ないが、おそらくライナーはこの後「鎧の巨人」の注射を使って、現在の鎧の巨人に変化したのではないだろうか。

エレンの記憶映像によれば、グリシャ(らしき人物)はエレン(らしき少年)に注射をして、巨人に変身させて自分を食わせている。

この時、グリシャの記憶や人格がエレンにコピーされたと考えられる。

しかもグリシャが食べたとされるフリーダ・レイスの記憶もエレンにコピーされている。

そのため、食べる人間が巨人化能力者や記憶継承者である場合、不特定多数の人間の記憶を継承できると予想される。

エレンが最初に変身した巨人と、現在のエレン巨人とは外見が異なっている(ただしエレンの年齢によって巨人の外見も変化する可能性がある)のは、注射前の姿が本来のエレンの姿であり、グリシャを食べた後に人間に戻ったエレンの姿は、実はグリシャの同年齢の姿ではないかと考えられる。

ロッド・レイスもグリシャと同じ注射を所持しているが、その注射には例のユミルが読める逆さカタカナ文字で「サイキョウノキョジン」と書かれているように見える。

という事は、ただ人間を食べるのではなく、「用途に合わせた巨人の注射」をした人間が巨人化して他の人間を食べると、その人間の記憶や人格をコピーすると同時に、注射の中身によって様々な能力を持つ巨人に変身できる能力を得るのではないだろうか。

 

ライナーの注射は鎧の巨人になれる注射だったのだろう。

注射器には鎧の巨人とは書かれていないと思うが、もしかしたら「ケンチクノキョジン(建築の巨人)」と書かれているのかもしれない。未知の惑星の過酷な環境下で巨大建造物を作るような重労働用巨人というイメージである。

予想される手順は以下の通り。

 

(1)ライナーが巨人形態でモーゼス・ブラウンを口に入れたまま逃走する。

このとき、巨人はモーゼス・ブラウンの右腕を噛みちぎって残してしまい、腕だけが母親に渡される。

これは非常に重要な描写だと思われる。

なぜなら、11巻でエレンが鎧の巨人=ライナーに噛み取られて誘拐された時、モーゼス・ブラウンのようにエレンの両腕も噛みちぎられているからだ。

ベルトルトの超大型巨人はユミルを傷つけていなかったと思われる。(ユミルの怪我はその前のウトガルド城での戦闘によるもの)

アニ巨人がエレンを口に入れた時には全身を傷つけずに口に含んでいた。

アニの場合は丁寧に噛み取る余裕があっただけかもしれないし、エレンの体を気遣った可能性もある。単に他の巨人と機種が違うだけかもしれない。また、アニは口の端を裂いてまで、蛇のように大きく口を開けている。アニ巨人は他の巨人と口の構造自体が違うとも考えられる。

また、12巻でユミル巨人がヒストリアを口に入れた時も、傷つけることなく口に含んでいる。

誰かを拉致する時に、腕を噛みちぎっている巨人は鎧の巨人=ライナーだけなのである。

(2)モーゼス・ブラウンが死ぬ前に「鎧の巨人の注射」で巨人化させ、ライナーが自分を食わせる。

おそらく、細胞が死なない死亡直後なら巨人化注射の効果があるのではないだろうか。

巨人化すれば傷はすぐに修復されるからである。

また、2巻第6話「少女が見た世界」でミカサの両親が殺害された時に、グリシャが「駄目だ… 2人とも死亡してから時間が経っている…」と発言しているのは、どちらかが生き残っていれば注射で記憶を継承できたかもしれない、生き返らせることができたかもしれないという意味かもしれない。

この「2人とも」という個所も重要で、1巻2話で家の下敷きになったエレンの母カルラが「このままじゃ3人とも…!!」と考えているのと関係した描写だと思われる。

つまり、イェーガー家とアッカーマン家には何らかの共通点があるという伏線である。

同時に、両家とも「全員が死ぬことは絶対に避けなければならない」と考えている点は非常に重要だと思われる。

そして、第63話「鎖」では誘拐されたエレンとレイス家の「サイキョウノキョジン」注射、そして巨人化能力を持つフリーダの腹違いの妹ヒストリアが地下に集められ、前述の「誰かを巨人化させて自分を食わせる事で、自分の記憶と人格を強制的に継承させる」条件が揃っている。

※継承しているのは人格というより「目的意識」なのかもしれない。

(3)ライナーの記憶が巨人にコピーされ、巨人の中でモーゼスの遺伝子が混じった新しいライナーの肉体が再生される。

(4)巨人モードを解除して人間に戻れば、巨人化能力とモーゼス・ブラウンの記憶(壁内の知識や立体機動の技術など)を得たライナーが誕生する。

このとき、ライナーの脳内にはライナーとモーゼスの記憶や人格が混在している事になる。

作中でライナーの精神は、潜入工作の過酷さと調査兵団の仲間への感情移入から精神に変調をきたし、壁内人類を抹殺する「戦士」と、壁内人類を守る「兵士」という二つの人格に分かれてしまったように描写されている。

しかし、これは二重人格というよりもモーゼス・ブラウンの記憶とライナーの記憶が一致しないために起こった現象とも考えられる。

という事は、他者の記憶を継承する巨人化には精神不一致が起こりやすいため、どれかの人格が他の人格を「支配」しなくてはならないのではないだろうか?

そして、その時の肉体に最もふさわしい人格が他人格を「支配」した時、最大の力を発揮できるのではないだろうか。

 

ロッド・レイス卿は、フリーダ巨人が巨人の頂点に立つ力を持ちながらグリシャ巨人に負けたのは「経験不足」だったからと説明したが、それは「食べた巨人化能力者の数が少なかった」という意味なのかもしれない。

もしもフリーダが「食べた巨人化能力者の数が少なかった」とすると、矛盾が発生する。

レイス家は代々真の王家として記憶を継承してきたはず。

ならば、かなりの数の巨人能力者を食べているはずである。

それが「食べた巨人化能力者の数が少なかった」のであれば、フリーダ以前にレイス家の記憶継承がどこかで途切れているという事になる。

つまり、真の王家は以前にも襲撃を受けて記憶を奪われているか、あるいは真の王家そのものがすり変わっている事が考えられる。

支那の王朝のような易姓革命によって、真の王家を滅ぼし、その記憶を奪った者が次の真の王家となる。

ただし、それはレイス家と同じ血筋や遺伝子を持つ者、あるいは特殊な注射をした者でないと不可能だと思われる。

 

では、イェーガー家の注射には、何と書かれているのだろうか?

アニメの最終回を見ると「ホノオノキョジン(炎の巨人)」、あるいはサイキョウノキョジンに掛けて「サイシュウノキョジン(最終の巨人)」とでも言うのかもしれない。(ではユミルは「サイショノキョジン」か?)

 

私はミカサは「かみさま」で壁教の神祖でエウロパの王女であり、やはり巨人の家系だと予想しているので、アッカーマン家の注射も存在するのではないかと推測している。

その注射には「ザヒョウ(座標)の巨人」と書かれているのかもしれない。

 

参考になるかもしれないので、それぞれの姓の意味を書き留めておく。

・レイス(英語 race)=人種、種族、屍霊。参考は『ターンAガンダム』のムーン・レイス(月の種族)。

・イェーガー(ドイツ語JägerJaeger、英語の固有名詞ではYaegerとも)=ドイツ語で狩人、猟師、猟兵、戦闘機、駆逐戦車。『進撃の巨人』のモチーフのひとつは『魔弾の射手』だと思われる。

・アッカーマン(ドイツ語 acker-man 姓 ackermann)=農民。古代ケルトのドルイド信仰における「ウィッカーマン」にも掛けてあると思われる。1973年の映画『ウィッカーマンも参照。ニコラス・ケイジがリメイクした2006年版も存在する。

・ブラウン(ドイツ姓 Braun)=古いドイツ語のBruno(ブルーノ)に由来。おそらく建築家のブルーノ・タウトが本当の由来ではないだろうか。

 

 

 

 

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最終更新:2015年01月14日 09:46
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