ミカサ・アッカーマンの「アッカーマン」は父方の姓である。
母方の性は不明。何か謎がありそうである。
ここではミカサの両親についての考察も含む。
◎血の継承
・『進撃の巨人』では血が重要な役割を持つ。
・巨人化能力や別の人物の記憶を、注射という形で血液に移植できる。
・つまり、作品中の登場人物は、むしろ血が本体なのである。
・要するに、『進撃の巨人』の登場人物は、「器=肉体」と「中身=血液・記憶」が別なのである。
・たとえば「体はエレンだが記憶はグリシャ」という状態があり得るということ。
◎アッカーマン家迫害の理由
・アッカーマン一族?の身体能力が高く、ある日突然覚醒するなどの共通点から見て、特殊な一族の可能性あり。
・高い身体能力を有する血液を継承する家系ではないか?
・例えば、血を代々継承することから、吸血鬼扱いされたのではないか?
・あるいは、巨人の血を浴びたり輸血した事で超人的な力を得た一族?
(3m級巨人の返り血を浴びたサシャは? リヴァイも初登場時に巨人の血が手に着く描写があるが?)
・医学的に人間と巨人を融合させた存在?
・地球人?
◎ミカサ母の反撃が早すぎる
・誘拐犯たちが父親を刺してからのミカサ母の行動にはいくつかの疑問がある。
・刺された父親の安否を確かめない。(父親の名前も呼ばず、「あなた!?」とも「どうしたの!」とも言わない)
・誘拐犯たちの素性を確かめない。(「誰!?」とも「あなたたちは何者なの!?」とも言わない)
・殺人を咎めない。(何をするの!?」とも「やめて!」とも言わない)
・ということは、ミカサ母は誰かが自分たちを殺しに来ることを予測しており、かつ、彼女にとって父親の安否は優先順位が低いのではないか?
・つまり、ミカサ母は誘拐犯だと考えずに、追手だと考えたのではないか?
・もともとミカサ母は自分たちが狙われている事を知っていたのではないか?
・だから辺境に逃げていたのではないか?
・また、ミカサを命がけで逃がそうとしているため、本当にj狙われていたのはミカサなのではないか?
・ミカサ母の父親に対する態度から、実はミカサ母が主人で、父親はミカサ母の家臣ではないのか?
・つまり、ミカサ母は高貴な身分で、護衛役の家臣とともに逃亡し、追手の目をごまかすために夫婦に偽装して隠れ住んでいたのではないか?
◎ミカサの印
・ミカサの家系には受け継ぐべき印がある。
・ミカサ母の印は彼女が殺されてミカサに手を差し伸べる時にかすかに見えるが、判別は困難。
何かの模様?
・メス状の刃物がテーブルに載っているので、手首に刃物で彫り込んでいるか、何かを埋め込んでいるらしい。
このメス状の刃物は、ミカサ母がミカサを守るために誘拐犯に立ち向かった時に使用している。
・仮説(1)「年号または何代目のミカサか記録している」
ミカサ母は「844」、ミカサは「845」と彫りこんでいる?
・仮説(2)「記号・模様が書いてある」
・ミカサの家系は誰かを探しており、相手に自分だと知らせる証拠として模様を継承している?
たとえば相手にプレゼントされたペンダントの模様、故郷の国旗の模様、など。
・水戸黄門の印篭のように、王家などの血統の証明?
・エレンはカギを継承し、ミカサは印を継承しているが、この2つは関係しているのではないか?
・ミカサが「座標」でエレンが「カギ」だと仮定し、たとえば大砲のような最終兵器の発動キーがエレンで、攻撃目標の位置座標を保管しているのがミカサだとすれば、他に地図や大砲が存在している事が考えられる。
・あるいは、エレンが「カギ」でミカサが「鍵穴」の位置座標を保管している。
・宝の地図のようなものがあって、ミカサが「宝の隠し場所」を右手首に印として刻み込み、エレンがその場所への扉を開く「カギ」。
・あるいは、エレンの血液や記憶そのものが宝で、ミカサの印はエレンから宝を引き出すための化学式。
・あるいは、ミカサは「照準器」で、エレンが「弓矢」。エレンが攻撃したい対象にミカサが照準を合わせると、その対象を他の巨人の攻撃対象にできる。
◎グリシャの往診
・グリシャは久しぶりにアッカーマン家と会う予定だったと見られる。
・なぜなら、エレンがミカサを救出した後、グリシャがミカサに「覚えているかい?君がまだ小さい時に何度か会っているんだが…」と語っているからだ。
・では、なぜ久しぶりに会う事になったのか?
・久しぶりに会うにもかかわらず、両親はグリシャをかなり信頼していたらしい。
・ミカサ母が病弱そうに見えるので、ミカサ母の主治医として体調管理を担当していた?
・グリシャの往診日にミカサが印を継承しているので、ミカサの印の継承とグリシャは何らかの関係があるのではないか?
◎グリシャの往診
・グリシャは儀式に必要だった?
・この儀式は印を継承するだけでなく、グリシャがミカサまたはミカサ母に対し、何らかの処置をする必要があったのではないか?
・たとえばミカサに母の血を移植する、ミカサに謎の注射をする、ミカサ母から血液を採取して謎の注射の原液を作る、ミカサ母の血をエレンに移植する、など。
・エレンを連れて来たのは、エレンもミカサの印の継承に関係があるからではないか?
◎印の継承に使った道具
テーブルの上にあるものを列挙する。
・メス状のナイフ(ミカサ母が誘拐犯に抵抗する際にも使用)
・ハサミ
・棒のようなもの(断面は四角。単なる棒なのかパイプなのか判別不能)
・同じく棒状のもの(カットによって本数が違う。詳しい形状や材質は不明)
・端が耳かきやヘラのように曲がった棒状の器具(ミカサに近い方においてある。グリシャがドアを開けたラストシーンで2本ほど床に落ちているが詳しい形状は不明)
・紙のようなもの(封筒と手紙? あるいは印の継承のためのマニュアルか? 「お父さんに聞いてみなさい」のコマでは、さらにハンコのようなものが上に乗っているのが確認できる)
・木製の升のような器、大小2個。(大きい方が蓋になるようにも見えるので文箱か? 大と小の間に上記の紙のようなものがあるので、「木製の文箱の中に手紙(マニュアル?)が入っていた」のかもしれない)
・水差し(グリシャがドアを開けたラストシーンでこぼれた中身が透明なので、水が入っていると思われる)
・木の桶(ミカサ父が布巾かタオルと思われる布を絞っているので、水が入っていると思われる。印継承の際にミカサが出血したのを拭いた?)
◎印の継承とは?
・ハサミがあるので、糸を切った?
・右手首を切開して縫い付けた?
・だとすると、手首に何かを埋め込んだ?
・埋め込んだのが「座標」か?
◎想定される当日の経緯
<当日以前>
・ミカサまたはエレンが何らかの条件(年齢?)をクリアしたので印継承が決定。
・グリシャとミカサの両親が連絡を取り、診療日を決定。
<当日午前>
・グリシャ、エレンを連れてアッカーマン家に出発。
・アッカーマン家でミカサが印を継承。
・誘拐犯がアッカーマン夫妻を殺害し、ミカサを誘拐。
・グリシャとエレンがアッカーマン家に到着。アッカーマン夫妻の死体を発見。ミカサがいない事に気づく。
※エレンの様子がおかしくなる。
・グリシャ、エレンに麓で待つように指示して憲兵団にミカサ捜索を要請しに行く。
※テーブルの上の道具や紙はどこへ?
・エレン、グリシャと別れた後、指示に従わずに一人でミカサ捜索へ。
~時間経過不明~
<当日夕方?>
・ミカサ、誘拐犯のアジトで目覚める。
・エレン、誘拐犯のアジトに侵入。
※エレンはどうやって誘拐犯のアジトを発見したのか?
・エレン、誘拐犯2人を殺害するも、3人目に首を締められる。
・ミカサ、エレンの命令で覚醒し、床を踏み抜き、ナイフの木製の柄を握りつぶす異常な怪力で3人目の誘拐犯を殺害。
<当日夜>
・グリシャ、憲兵とともにアジトに到着。
・エレン、ミカサにマフラーを巻く。
・ミカサ、イェーガー家で暮らす事になる。
◎ミカサ母とミカサ父の不自然さ
ミカサの回想では、必ずミカサ父が家事をしている。
ミカサ母との会話も、主導権はミカサ母の方にある。
前述のように、2人は本当の夫婦ではなく、主人と従僕、あるいは王女と家来が夫婦を偽装しているだけではないのか。
「少女の見た世界」でのミカサ両親の「子どもはどうしたらできるのか」という会話は、主人であるミカサ母が、夫を演じているだけの家来をからかっていると考えれば納得できる。
◎ミカサは狙われている?
気になるのはアッカーマンという姓である。
「アッカーマン家は都市部で迫害されていた」というのが、誰かに追われている事を隠すためのものだとすると、誰が何のために追っているのかが問題となる。
今のところ、アッカーマン家と深い関係を持っているのはイェーガー家とレイス家、そしてエルヴィン・スミスである。
エレンはミカサを助け、ミカサと家族になった。
レイス家はケニー・アッカーマンを部下にして、エレンと一緒にヒストリアを手に入れた。
エルヴィンはリヴァイ・アッカーマンを部下にして、エレンも自分の部下にした。
なんだかこの3つの関係は似ていないだろうか?
たとえばアッカーマン家は主人に使えるナイトや侍のような存在なのかもしれない。
アッカーマン家の人間は、主人を持った瞬間に、潜在能力を解放できるのかもしれない。
だとすると、エレンの「戦え」という命令でミカサが覚醒したように、ケニーやリヴァイも誰かに命令された時から覚醒したのかもしれない。
現在『進撃の巨人』の単行本についてくるOAD『悔いなき選択』で、エルヴィンとリヴァイの出会いが描かれているので、その中でリヴァイが覚醒した瞬間が描かれると思われる。
そのOADで、リヴァイが誰かから”命令”をもらった瞬間に覚醒するシーンが描かれていれば、この仮説が正しい可能性が高くなる。