国策映画

07.国策映画


私が国民学校2年生、終戦の前の年(1944年)敗色濃厚のため本土決戦が叫ばれだした頃に、学校全員で映画を見にゆきました。映画の題名、内容、出演者などなにも憶えていませんでした。しかし、上の写真のような敵の船に討ち入りする武者の姿だけが、脳裏の片隅に刻み込まれて離れませんでした。今までも放映されたかもしれませんが、今年(2015年)の8月「かくて神風は吹く」という題名の映画が放映され、学校から見に行った映画はこれだったと約70年ぶりにみて確信しました。
「かくて神風は吹く」は、鎌倉時代に日本に押し寄せた元軍が台風によって全滅した史実を映画化したものです。元軍を米軍になぞらえ本土決戦を訴えた戦時中の国策映画でした。出演者には坂東妻三郎、嵐寛寿郎、市川右太衛門、片岡千恵蔵など当時から終戦後にかけての大スターが名を連ねています。

この映画の最後の10分間を次の動画でご覧ください。「第2、第3の国難日本国を襲おうとも、必ずや皇祖神霊の御加護あり、なにを恐るることやあらん」というセリフが当時の状況を表しています。



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最終更新:2016年01月04日 15:40
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