“忌み嫌われし叡智の国”
皇王朝初代女王皇癒晏の双子の弟。
側近は帝怜禎。母親は藜様。
大人しく冷静沈着で頭が良く、あまり感情を表に出さない。故に癒晏よりも王に向いている人材。
しかし姉と同じ立場にはなりたくないらしい。(それほどまでに姉を嫌っているという事)
そのため王でも逆らえない「法」を扱う政治機関の一人となった。
彼は完璧主義者であり、プライドが高い。損得勘定で動く場面も見られる。
また側近の怜禎に惚れており、そのせいで彼自身も知らない黒い本性が暴かれることとなる。
彼は解離性同一性障害を患っており、「唯黯」というもう一人の人格がいる。
彼が長年悩まされてきた刻使いの力といじめに対する過剰なストレスと、失恋に対する怒り、悲しみ、嫉妬により、無意識のうちに「完全」な人格を作り上げた。
しかし、人格と言っても生まれたばかり=0歳と同じであるため、言葉は発することができない。
また、唯黯の方がより能力に長けているが、結局のところ詳細は不明である。(詳しくは最終章参照)
彼の刻使いの力は他のものに比べて人を殺すこともできるため、周囲からは恐れられてきた。
故に仲間が自分よりも多く、人が良い癒晏に一方的に嫉妬することとなる。
姉の癒晏とは顔を合わせただけで喧嘩が始まるほど不仲。
理由は様々あり、上記にも記したように唯晏が一方的に嫉妬し嫌ったこと。また、理想主義者の癒晏と現実主義者の唯晏で意見がすれ違うことが多かったことが挙げられる。
側近二人としては仲良くしてほしかったがそうもいかず、ついには側近にまで火花が散るようになってしまった。
幼い頃は仲がよかった。
二人は事が大きくなるまで和解することはなかった。
「皇唯晏です。よろしくお願いいたします。」
「まだ姉さんの犬をやってるんだ。くたばり損ないなんだね、秀叡。」
「僕だっててめぇなんかの弟に好きでなったわけじゃねぇしなりたくもなかったよ!!」