第一話「二千年後の君へ」 エレンの眠る木はニレの木

※ネタバレや考察自体がお好きでない方は絶対に閲覧しないようお願いいたします。

※以下の内容を読んだ場合、今後作品を楽しむ喜びを損なう危険があります。閲覧は自己責任でお願いいたします。

※作中の描写だけでなく、作り手の意図や傾向、自分ならどうするかなど推測も交えて考察しております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※以下の情報は、作品を純粋に楽しむ喜びを損なう危険性が非常に高いと思われます。繰り返し念を押させていただきますが、閲覧は自己責任でお願いいたします。

 

※ネタバレを読みたくない、先入観を持たずに『ワンピース』や『進撃の巨人』を読みたい、楽しみたいという方は、ここから先は読まずに、引き返してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブドウとニレ

『進撃の巨人』ではブドウが隠れた要素として描かれています。

ブドウは乙女(オトメ)の足で潰され、その汁が発酵熟成して葡萄酒(ワイン)となります。

ブドウが三重(サンジュウ)の壁のような逃げ場のない桶の中で、巨大な足になすすべなくつぶされる様は、神が圧倒的な力で地上の人間を足で無慈悲に足で踏みつぶす「神罰(シンバツ)」に例えられます。

『進撃の巨人』で大型巨人たちが地上を平らにするイメージ映像は、まさにワインを醸すためにブドウを潰して果汁を搾ろうとする乙女、邪悪な人間に神罰を下す神の姿です。

 

 

 

そのブドウを栽培するときに、ブドウの蔓(ツル)を這わせて支えるための支柱には楡(ニレ)の木が使用されました。

ブドウ畑に楡の木も一緒に植えておき、樹高3mほどになったら幹を切断して枝を横に広げさせ、ブドウの蔓を絡ませるのです。

そのため、ヨーロッパではブドウとニレは良縁の象徴とされています。

つまり、ブドウとニレは良い結婚の象徴です。

 

 

 

思い出してください。

21巻第86話「あの日」で登場したマーレに教えられている1820年前の「大地の悪魔」と「ユミル・フリッツ」の絵。

もっとも、リンゴを持った少女が「大地の悪魔」である可能性もありますが。

「リンゴは心臓や血。大地の悪魔に心臓を捧げよ!」という風にも見えます。

2本の木はブドウの木に見えないでしょうか?

 

 

 

そして「大地の悪魔」の腰の部分が『「大地の悪魔」と契約し 力を手に入れる』というフキダシで隠されています。

私は、このフキダシ部分には「ブドウの木から大地の悪魔が"生えている"」絵が描かれていると考えています。

ちょうどOVAで、イルゼ・ラングナーが木の洞に安置されていたように、「大地の悪魔」は木を媒介して地上に出現する存在ではないかと、私は考えているのです。

その伏線を考察します。

 

 

 

 

 

 

第一話の木は楡(ニレ)の木

第一話で、エレンが背にして眠っている木。

私は、このシーンは胡蝶の夢ではないかと思うと同時に、これが楡の木ではないかと考えました。

なぜなら、ギリシア神話では、太陽神アポロンの息子オルフェウスが毒蛇に噛まれて死んだエウリュディケーの死を悲しみ、冥界に降りて妻を生き返らせようとしますが、「冥界から抜け出すまで絶対に振り返るな」とハデスから言われていたのに振り返ってしまい、妻の奪還に失敗します。

これを悲しんだオルフェウスが竪琴を弾くと木々が寄ってきます。
中でもニレの木は大きな木立をいくつも作り、オルフェウスはニレの木の下で休息を取ったとされます。

 

 

 

オルフェウスの冥界下りは、「母さんが殺されておかしくなった」「母さんの仇を取りたい?」グリシャやエレンがレイス家の地下礼拝堂に行く展開に似ていますし、イザナギが妻イザナミを復活させるために黄泉の国に降りるが、見てはならないと禁じられた妻の醜い姿を見てしまい、怒ったイザナミに追われて三種のアイテムで追っ手を防ぎながら地上に逃げ帰るエピソードにそっくりです。

 

 

 

 

 

落ち葉は秋、そしてアキニレとハルニレ

 

 

 

 

 

 

最終更新:2019年03月10日 02:52